ダイエットの新常識28:ダイエット情報に潜む矛盾「難しすぎるか、効果が薄すぎるか」

ダイエットに関する情報は多く出回っていますが、その内容をよく見ると「絶対に難しくて続けられないこと」か「簡単すぎて効果がないこと」のどちらかに偏っていることが少なくありません。この矛盾こそが、多くの人がダイエットで結果を出せない元凶ではないでしょうか。


難しすぎるダイエットの実態

成人女性のカロリーコントロールの難しさ

ダイエット情報の中でよく見られるアドバイスに「1日500kcal減らしましょう」というものがあります。成人女性が1日に摂取する平均カロリー量は約1800kcalです。これを500kcal減らすと、1日1300kcalに抑えなければなりません。

では、1日1300kcalで3食を取る場合、どのような献立が考えられるでしょうか?以下に例を挙げます。

  • 朝食(400kcal)

    • オートミール 30g(110kcal)

    • 無脂肪ヨーグルト 100g(60kcal)

    • バナナ 1本(90kcal)

    • ブラックコーヒー(0kcal)

  • 昼食(400kcal)

    • 鶏むね肉のサラダ(鶏むね肉 100g 165kcal、野菜 50kcal、ノンオイルドレッシング 30kcal)

    • 全粒粉パン 1枚(150kcal)

  • 夕食(500kcal)

    • 白身魚のグリル(120g 200kcal)

    • 茹で野菜 150g(70kcal)

    • 雑穀ご飯 80g(150kcal)

    • 味噌汁(だしのみ、50kcal)

このような献立は確かに実行可能ですが、毎日これを続けるのは容易ではありません。カロリー計算や準備に時間がかかり、継続のハードルが高くなりがちです。しかも、外食や中食(総菜を買って家で食べる)を楽しむことはまず不可能です。

ダイエットは本来、「幸せになるためにする」ものですが、このような厳しいカロリー制限では食事が苦行になり、満足感や幸せ感を得ることは難しいでしょう。


脂肪燃焼のハードルの高さ

もう一つの例として、「脂肪燃焼のために運動をしましょう」というアドバイスがあります。では、500gの脂肪を燃焼するにはどれほどの運動が必要なのでしょうか?

脂肪1gは約9kcalであり、500gの脂肪を燃焼するには4500kcalを消費する必要があります。これをランニングで消費すると仮定すると、以下の計算になります。

  • ランニングのカロリー消費量:体重60kgの人が時速8kmで1時間走ると、約600kcalを消費します。

  • 必要な運動時間:4500kcal ÷ 600kcal = 約7.5時間

つまり、500gの脂肪を燃焼するには7.5時間のランニングが必要です。多くの脂肪燃焼系ダイエットでは、1週間で500gの脂肪燃焼を推奨します。これに7.5時間ということは、仮に毎日ランニングをするとしても1日あたり1時間以上走らなくてはなりません。

これを実際に実行できる人は、そもそもランニングが趣味の方ですね。走ること自体が好きな方です。

ダイエットのためにランニングを検討するような人には到底実現不可能な目標です。


簡単すぎて効果が薄いアプローチ

一方で、「毎朝リンゴを1つ食べるだけ」や「ヨーグルトを1日1つ食べて腸内環境を整える」といったアドバイスも多く見られます。これらは確かに簡単で実行しやすいですが、体重減少の効果は非常に限定的です。

以下に、効果が薄い簡単なアプローチの例を挙げます。

  • 毎朝の蜂蜜水を飲む

  • 白湯を飲んで代謝を上げる

  • お風呂に長時間入ることで汗をかく

  • サプリメントを飲むだけで痩せるという方法

たとえば、リンゴ1つには約80kcalが含まれており、それを他の高カロリーな食品と置き換えることで摂取カロリーを減らすことは可能ですが、劇的な体重変化を期待するのは難しいでしょう。ヨーグルトに関しても同様で、腸内環境を改善する効果はあっても、直接的な体重減少には結びつきにくいです。


ダイエットの新常識:現実的で効果的な方法を選ぶ

私たちが求めるべきは、「続けられる現実的な方法」と「実際に結果が出る方法」のバランスです。その答えの一つが、塩分ファスティングです。

塩分ファスティングでは、3日間塩分を極力控えることで、むくみを改善し、短期間で体重減少を実感できます。カロリーコントロールや過度な運動に比べて実践しやすく、健康にも良い影響を与えます。

ダイエットの目標は、ただ体重を減らすだけでなく、健康的な体を手に入れることです。今回紹介した内容を参考に、現実的で持続可能なダイエット方法を見つけてみてはいかがでしょうか?